メタが日本語対応スマートグラスを国内投入
米メタ(Meta Platforms)は2026年9月19日、同社初の日本語対応スマートグラス「Ray-Ban Meta AI」を日本市場で正式発表した。国内での販売は10月上旬から順次開始される予定で、価格は税込4万4800円から。レンズなしフレームと度付きレンズ対応モデルがラインアップされており、全国のレイバン直営店およびオンラインストアで取り扱われる。
今回の発表で最大の特徴は、音声アシスタント「Meta AI」が日本語に対応した点だ。「Hey Meta」と呼びかけるだけで、写真・動画撮影、通話、音楽再生、リアルタイム通訳、ウェブ検索などがハンズフリーで実行できる。従来モデルでは英語のみだった音声認識が、日本語の自然な会話文脈にも対応した。
オンデバイス処理でプライバシーと速度を両立
技術面では、Qualcomm Snapdragon AR1 Gen 1プラットフォームを搭載し、音声認識の大部分をデバイス側で処理するオンデバイスAIを採用した。メタの発表資料によると、一般的なコマンドの応答レイテンシは平均1.2秒程度に抑えられ、通信環境に依存しない安定動作を実現しているという。カメラ映像や音声データがクラウドに送られるのは、ユーザーが明示的に検索や翻訳を指示した場合のみに限定される設計だ。
プライバシー保護の観点から、撮影中はフレーム前面のLEDインジケータが点灯し、周囲に録画中であることを可視化する仕様も踏襲されている。メタ広報は「日本市場ではプライバシー意識が特に高いため、透明性を担保する仕組みを優先して実装した」としている。
実用性を高めた通訳・検索機能
注目されるユースケースの一つがリアルタイム通訳機能だ。対応言語は日本語、英語、中国語、韓国語、スペイン語、フランス語の6言語。会話相手の発話をグラス内のスピーカーで翻訳再生し、自身の発話を相手の言語に翻訳してスマートフォンアプリ上にテキスト表示する両方向通訳に対応する。メタのデモ動画では、東京駅構内での道案内や、飲食店での注文シーンが紹介されている。
ウェブ検索機能はBingをバックエンドに利用し、「Hey Meta、今の東京の気温は?」といった問いかけに対して、音声で要約回答を返す。検索結果の詳細表示やリンク開封はペアリングしたスマートフォンのMeta Viewアプリ側で行う設計で、グラス単体では完結しないものの、視線を外さずに情報取得できる利点がある。


