1人起業家の増加を後押しするAIエージェント
AIエージェントの進化が、個人によるビジネス立ち上げのハードルを下げている。SHIFT AI TIMESの記事によると、アメリカのメディアCNBCが報じた内容として、米国の個人事業主は2,980万人にのぼり、同国経済活動の6.8%を占めると報じられている。統計データ上最新となる2022年の1人起業家数はカリフォルニア州が最多で、約350万人だったとされる。
記事はこうした個人事業主と1人起業家の増加について、生成AIとAIエージェントの進化と普及が原因だと指摘する。同時に、労働形態の多様化を歴史的に振り返り、AIエージェントを活用した1人起業家の台頭は一過性の流行ではないと説明している。
個人が営むビジネスでは、これまで人手が足りずに諦めていた業務をAIが肩代わりできるようになった。その結果、起業の敷居が下がり、会社に所属しながら副業で試す人も増えているとみられる。
EC運営を支えるAIアシスタント
具体的な動きとして注目されるのが、越境EC分野でのAIエージェント活用だ。SHIFT AI TIMES(Business Insider Japan引用)によると、Alibaba.comで出店する顧客の30〜40%が1人起業家だと見積もられている。背景には、個人事業主や1人起業家向けに設計されたAIエージェント「Accio Work」の提供があるという。
Accio Workを利用すると、1人では手が回りにくい顧客対応をはじめとするEC業務の支援をAIエージェントから受けられる。商品質問への自動応答や受注処理の補助といった業務を任せることで、個人でも複数の顧客と並行して取引を進めやすくなる。越境ECでは時差や言語の壁が立ちはだかることもあり、こうした支援は特に個人事業主にとって実務上の助けになるとみられる。
中小企業のAI導入が生む生産性の試算
AIが個人ビジネスにもたらす影響は、経済規模の試算からも見えてくる。Deloitte Access EconomicsがAmazonの委託で実施した調査では、オーストラリアの中小企業がAI導入を進めた場合、同国経済に約440億豪ドル(AUD)規模の生産性向上余地が生まれると試算している。調査は1,000社を対象に実施され、AI活用の成熟度を示す独自の指標も開発された。