AIスキルを生かせる副業マッチングを運営するオシジョブは、全国の会社員291人を対象にした「AI活用と副業に関する実態調査」の結果を公表した。生成AIを業務プロセスに組み込み、チームに展開する段階まで使いこなす層では73.9%が転職や副業の選択肢が広がったと答えた。業務で生成AIを使っていない層の6.8%と比べ、10倍以上の開きが出ている。
調査は20歳から59歳の会社員を対象に、2026年7月にインターネットで実施された。活用度合いによる意識の差と、職種による使いこなしの偏りが具体的な数値で示された。AI副業への関心の高さと、業務での未活用の多さが併存する現状が浮かび上がっている。
使いこなし層と未活用層で広がる選択肢の差
オシジョブの発表によると、高活用層の定義は自分でツールを構築する段階や、業務プロセスに組み込んでチームに展開する段階にある人だ。この層では73.9%が転職や副業の選択肢が広がったと実感している。一方で未活用層の実感は6.8%にとどまり、活用の深さがキャリアの捉え方を分けている。
高活用層には、定型作業の自動化にとどまらず、仕事の進め方自体を組み替える人が含まれる。資料作成や議事録、顧客対応の下書きといった身近な業務に生成AIを組み込む動きが、社内外での仕事の受け渡しを変えている。選択肢の広がりは、転職市場での評価だけでなく、業務委託や副業案件への応用を意識した回答に表れている。
調査対象全体に占める構築や展開まで進んだ使いこなし層は23.7%だった。残る層は補助的な利用や未活用にとどまり、使い込みの差がそのまま実感の差につながっている。活用の段階が上がるほど、任せられる仕事の範囲が広がる構図が見える。
AI副業への関心は高活用層の9割超え
高活用層の91.3%は、AIスキルを生かした副業に前向きだと答えた。内訳はすでに取り組んでいる人とやってみたい人の合計で、未活用層の33.1%の約2.8倍にあたる。使いこなしが進むほど、副業を具体的な次の仕事として捉える人が増えている。
文章作成や要約、データ整理といった業務は、社内利用が進むほど外部人材への依頼の形も変わる。実務で使った手順や成果物の出し方が、そのまま受注時の提案内容になる。普段の手順を言語化できることが、副業への応用につながっている。
関心の高さは、すぐに収入が増えることを意味しない。発注側は納品物の品質や情報管理、修正対応まで含めて評価する。普段の業務で使い込んだ経験が、見積もりや作業時間の読み違いを減らし、継続発注につながる土台になる。
