Earendilは2026年10月1日、拡張可能なエージェントハーネスの正式版となる「Pi 1.0」を公開しました。同時に、長時間動作や障害復旧を担う実験的な別パッケージ「Pi Durable」も発表されています。
Pi 1.0では、Codemode、仮想モデル向け拡張、ツールの遅延読み込み、Anthropicモデルのキャッシュ準備、会話途中のシステムメッセージ、TUIテーマ、標準の全画面表示機能などが実装されました。GitHubのv1.0.0リリースノートによると、全画面表示は `tuiMode: "regular"` を指定することで従来のスクロールバックを利用できる仕様になっています。
MCP非対応から方針を変えた理由
Earendilは以前、PiがMCP(Model Context Protocol)に対応しない方針を示していました。同社は9月29日の説明で、MCPの状況が変化したことに加え、MCP対応に必要なツール構成の変更が、遅延読み込みなど他の機能にも役立つと判断したため、Pi本体に採用したと説明しています。
PiのCodemodeは、JavaScriptのサンドボックスから複数のツールを組み合わせて実行します。Earendilは、MCPサーバーが返すデータの構造やツールの見つけやすさには、まだ改善の余地があるとも指摘しています。
Pi Durableとの役割の違い
同日発表されたPi Durableは、Pi本体のコーディングエージェントを置き換えるものではなく、長時間稼働するエージェントアプリケーションを構築するための実験的な別パッケージとして提供されます。両者は `pi-ai` などのコードや設計原則を共有し、MITライセンスの下で公開されています。
Pi Durableは、メモリ、SQLite、JSONLのストレージ実装を同梱し、各処理をタスクとしてチェックポイントに保存することで、システム再起動後に未完了のタスクを再開する設計を採用しています。
中断したツール実行については、安全に再実行できる場合のみ自動で再実行し、それ以外の場合はモデルへ中断を通知する仕組みです。
開発者コミュニティにおける反応
Hacker Newsでは、2026年10月2日20:03 JSTの取得時点で「Pi 1.0」の投稿が1,337 points、424 comments、「Pi Durable」の投稿が397 points、50 commentsを記録していました。
Pi 1.0のコメントには、軽量な構成やローカルモデルでの利用を好むという個人の体験談がある一方、端末上の表示挙動への不満も見られます。これらは開発者向け掲示板の特定時点の投票数とコメント数で、閲覧数や製品の利用者数を示す数字ではありません。
