コメ価格の下落傾向が鮮明に
2026年に入り、スーパーでのコメ販売で特売品の割合が85%に達するなど、在庫過多を背景とした価格下落が続いている。農林水産省のデータや市場関係者の指摘によると、2025年産米の増産や前年の高値による消費者のコメ離れが影響し、卸売業者らが新米出回り前に在庫を処分する動きを強めている。
店頭価格は5キロあたり2000円台前半の特売品が目立つようになり、年初からの平均価格下落幅は700円近くに及ぶという。ディスカウント店を中心に「広告の品」として目立つ位置に並ぶケースも増えている。
背景にある需給バランスの変化
2025年はコメ価格の高止まりが続いたが、生産者の増産意欲が高まった結果、供給が増加した。加えて価格高騰で家庭の購入量が減少し、在庫がだぶつく状況となっている。加工用米や新市場開拓米への転換も進む中、主食用米の価格見通しが厳しくなっている。
卸売業者の間では、新米が出回る前に値下げして売り切ろうとする動きが活発化。専門家らは、需給調整の限界が指摘される中、農家所得への影響を懸念する声も上がっている。
消費者への影響と今後の見通し
店頭での特売拡大は家計にとって朗報だが、生産者側では収益圧迫が課題となる。5キロ3000円台前半の銘柄米も登場し、消費者の選択肢が広がる一方で、品質や産地による価格差が拡大する可能性がある。
NHKや読売新聞などの報道では、2026年の価格動向について値下がり傾向が強まるとの見方が主流だ。農水省データに基づく分析では、需給バランスの是正に向けた政策対応が注目されている。
市場関係者の対応
スーパー各社は特売を積極的に展開し、集客につなげている。柏市などの店舗では入り口近くにコメ袋を積み上げるディスプレイも見られる。卸売側は在庫圧縮を優先し、価格競争が激化する状況だ。
こうした動きは一時的な在庫調整の側面が強いとみられ、2026年産米の作付け方針を左右する要因となりそうだ。関係者は今後の需給動向を注視している。