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ソニーが「Xperia 1 VII」で挑むオンデバイスAIの実力、NPU専用メモリ搭載で実現した撮影・音声の新体験

デイリートピックス編集部公開: 2026/09/22約4分で読めます0 views
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ソニーモバイルコミュニケーションズは2026年9月19日、フラッグシップスマートフォン「Xperia 1 VII」を国内で発表した。同社が「オンデバイスAIの本格実装」と位置づけるこのモデルでは、Snapdragon 8 Gen 4を搭載し、NPU専用の128MB SRAMを新たに搭載。クラウドに依存せず、端末内で完結するAI処理を、撮影・音声・ディスプレイの三領域で同時実行できるアーキテクチャを構築した。

発表会で同社プロダクト戦略部門の担当者は「NPU専用メモリの確保により、大規模言語モデルの量子化版を常駐させつつ、画像認識・音声処理のマルチタスク実行時にもレイテンシを10ミリ秒台に抑えられた」と説明している。これにより、リアルタイム被写体追従AFや、会議音声の話者分離・要約生成、HDR動画のフレーム単位トーンマッピングを、オフライン環境でも動作させられるとしている。

NPU専用SRAMがもたらす「常駐モデル」の現実味

従来のスマートフォンでは、NPUがメインメモリを共有利用するため、大容量モデルの常駐はアプリ切り替え時のスワップ発生や、バックグラウンド処理との競合で実用的ではなかった。Xperia 1 VIIでは、NPU直結の128MB SRAMを物理的に分離し、量子化済みのLLMとビジョンモデル、音声モデルの3つを常時ロードした状態で待機させる。

ソニーの技術資料によると、この構成により「撮影中の被写体認識」「動画撮影時のリアルタイムHDR合成」「通話・録音時の話者分離・ノイズ除去」「テキスト入力支援の文脈補完」の4タスクを並列実行しても、NPU使用率はピーク時で68%に留まるという。残りのヘッドルームは、サードパーティアプリが独自モデルをロードするための余地として開放されている。

撤廃された「クラウド前提」の撮影ワークフロー

最もユーザー体験の変化が大きいのがカメラ機能だ。Xperia 1 VIIでは、従来「リアルタイム瞳AF」として独立していた機能を、オンデバイスLLMによるシーン理解と統合した「インテリジェント・シーン・ディレクター」として刷新。被写体の瞳だけでなく、姿勢・手持ち物・背景の文脈まで推論し、露出・フォーカス・ホワイトバランスをフレーム単位で最適化する。

例えば、子供が公園でボールを追いかけるシーンでは、「ボールを持つ手」「走る脚」「背景の遊具」を同時に認識し、連写中もピント面を動的に追従する。さらに、撮影直後に生成される「撮影意図メタデータ」には、シーン説明・推奨トリミング・レタッチ提案がJSON形式で埋め込まれ、Adobe LightroomやCapture Oneへの読み込み時にプリセットとして自動適用される。

音声処理も「端末完結」へ、会議録・通話録音の質的変化

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音声領域では、従来クラウド送信が前提だった「話者分離」「要約生成」「アクションアイテム抽出」を、NPU常駐の音声モデルで実行する。オフライン環境でも、4人までの会議音声から話者ラベル付き文字起こしをリアルタイム生成し、終了時に「決定事項」「宿題」「次回アジェンダ」を構造化して出力する。

通話録音機能も刷新され、通話中に「要約」ボタンを押すだけで、相手の発言をリアルタイム要約し、画面上にボード形式で表示する。プライバシー面では、全処理がTEE内で完結し、音声データ・テキストデータともに端末外へ出ない設計となっている。

ディスプレイ制御へのAI適用、コンテンツ適応型HDRの実装

ディスプレイ側でも、6.5インチ4K OLEDパネルの輝度制御にオンデバイスAIを導入。HDR動画再生時、シーンごとの輝度ヒストグラムをNPUで解析し、「暗部ディテールの浮き上がり」「ハイライトの自然なロールオフ」をフレーム単位で最適化する。

さらに、ユーザーの視線位置をフロントカメラで推定し、注視領域のコントラスト・彩度を優先的に強調する「フォーカスド・ビュー」モードも搭載。バッテリー消費を抑えつつ、主観的な画質向上を図るアプローチだ。

開発者向け「Xperia AI SDK」でエコシステム拡張を狙う

ソニーは同日、開発者向けに「Xperia AI SDK」を公開。NPU専用SRAMへのモデルロードAPI、TEE内での推論実行API、カメラ・マイク・ディスプレイ各サブシステムのAI処理パイプラインへのフック機能を提供する。すでにAdobe、Notion、Otter.aiの日本法人らが対応を表明している。

価格は128GBモデルが189,800円、256GBモデルが204,800円、512GBモデルが229,800円(すべて税込)。10月3日発売で、9月20日より主要キャリアおよびソニーストアで予約受付を開始している。

出典・参考リンク

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