スマートグラスはカメラとマイクを顔に載せるがゆえに、便利さと気まずさが同居する製品だ。HTCのVIVE Eagleはそのジレンマに正面から向き合い、ディスプレイをあえて搭載しない選択をした。
The Gadgeteerのレビューでは、長く掛けたくなるかけ心地と、周囲への配慮を両立させる設計が特徴として取り上げられた。声で操作するスタイルとプライバシーへの目配りが、この製品の核になっている。
なぜディスプレイを載せないのか
VIVE Eagleは情報を視界に重ねて表示しない、スクリーンレスのスマートグラスだ。HTCの発表によると、通知やナビを目に映すのではなく、音声アシスタントとオープンイヤー型のオーディオで情報を伝える構成になっている。
この割り切りによって、本体は一般的なメガネに近い見た目と装用感を目指している。バッテリーや表示モジュールを小型化できるため、長時間の装着でも負担が少ない方向に振っている。
ディスプレイがない分、できることは撮影や録音、通話、音楽再生、音声による問い合わせに絞られる。できることを増やすのではなく、日常で使う場面に絞ったことが設計の出発点になっている。
カメラを顔に載せるための作法
スマートグラス最大のハードルは、周囲の人がカメラをどう受け止めるかだ。VIVE Eagleは撮影時に点灯するインジケーターを備え、周囲から記録状態が分かるようにしている。HTCの説明では、録画や撮影の意図を隠さないことが前提になっている。
本体側面のボタン操作でも撮影ができ、声だけに頼らない操作体系になっている。誤って撮り続けることを避けるため、動作の区切りが分かりやすい操作が用意されている。
こうした配慮は、家庭や職場、店舗などでのトラブルを減らす意味がある。技術の性能だけでなく、身に着ける側のふるまいまで含めて製品化している点が特徴だ。
音で使うことが前提の装用感
VIVE Eagleは耳をふさがないオープンイヤー方式のスピーカーをテンプル部に内蔵する。The Gadgeteerの試用では、移動中でも周囲の音を聞き取りながら通話や案内が聞ける点が評価された。