住宅設備大手のMascoは、Microsoft 365 Copilotの300ライセンス導入に合わせて、利用定着を支える学習プログラムを組み合わせた。提供元のBrainStormの事例紹介によると、同社はCore PackとCopilot Packを併せて導入し、試行グループの利用基盤づくりに充てた。問い合わせ対応や立ち上げ負荷の軽減と、利用の広がりが成果として記されている。
背景には、生成AIの全社展開でありがちなつまずきがある。RWSが公開する5000人超の従業員向け教育事例や、K2viewによる300社の生成AI調査紹介では、道具の配布だけでは日常業務に根付かない現実が示されている。研修と現場業務の接続が、定着を左右する要素として取り上げられている。
300ライセンスの試行で何が起きたのか
Mascoの試行は、300ライセンスのCopilotを対象に始まった。BrainStormの事例紹介によると、同社はMicrosoft 365全体の活用を促すCore Packと、Copilotに特化したCopilot Packを同時に採用した。いずれも定型の学習キャンペーンを束ねた仕組みで、短期間で展開できる点が特徴だ。
試行が進むと、参加者から使い方や応用に関する支援を求める声が強まったという。同社は試行メンバー300人分のBrainStormライセンスを速やかに追加し、全員が同じ土台で学べる状態を整えた。現場の声に応じた手当てが、試行の継続を支えた形だ。
この動きは、ライセンス配布と学習機会の時間差をなくす工夫といえる。新しい機能が次々に加わる生成AIでは、初期のつまずきが利用の差につながりやすい。対象者全員への一斉提供が、スタートラインをそろえる役割を果たした。
研修連動が定着を押し上げた仕組み
BrainStormの仕組みは、ソフトウェア定着支援の基盤上で学習キャンペーンを配信するものだ。Mascoの場合、Copilot単体の操作説明にとどまらず、Microsoft 365の基本活用と組み合わせた点が目を引く。文書作成や会議、情報整理など、日常業務の流れに沿って学べる構成になっている。
同社のITリーダーの声として、試行参加者が短期間で理解と利用の土台を得たことが紹介されている。寄せられた反応は前向きで、技術へのとっつきにくさが和らいだことが述べられている。管理側の体感としても、展開時の摩擦が抑えられたという。
成果としては、従業員の認知や関与、利用の増加に加え、支援依頼や立ち上げ時間の大幅な削減が挙げられている。個別対応を減らしながら利用を広げる姿は、情シス部門の負荷分散という点でも参考になる。研修を後付けにせず同時実装したことが効いている。


