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生成AIが変えるクリエイティブフリーランスの仕事 収入・契約・発注の実態を調査データで整理

デイリートピックス編集部公開: 2026/10/05約8分で読めます2 views

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# 生成AIが変えるクリエイティブフリーランスの仕事 収入・契約・発注の実態を調査データで整理

生成AIの普及は、クリエイティブフリーランスの作業時間と単価、発注側との契約の結び方を同時に変えています。芸術系の約2万5000人調査では収入が減った人が12.0%に上る一方、全体の40.9%はほとんど変わらないと答えました。フリーランス200人の調査では作業時間が20%以上減った人が62%を占めたのに、月収が増えた人は16.13%にとどまりました。効率化の恩恵と収入増のあいだには距離があり、契約の整備も追いついていません。

芸術系フリーランスは減収12.0%と不安88.6%が並ぶ

日本フリーランスリーグが2026年1月20日に公表した調査結果をITmediaが報じたところによると、芸能・芸術系フリーランス2万4991人のうち、過去1年程度との比較で収入が10〜50%減った人は9.3%、50%以上減った人は2.7%でした。収入が10〜50%増えた人は1.7%、50%以上増えた人は0.6%で、ほとんど変わらない人は40.9%、分からない人は30.7%でした。

回答者の54.2%はイラストレーター、15.0%は漫画家で、絵を描く職種が中心です。職種別では、50%以上減った割合が最も高いのは企画・編集の4.5%、50%以上増えた割合が最も高いのはウェブ制作の3.2%でした。生成AIを脅威に感じる人は、強くそう思う65.3%とややそう思う23.3%を合わせて88.6%に上りました。

生成AIの利用度は、利用しておらず今後も使うつもりはない人が62.9%で最多でした。アイデア出しに使う人は21.4%、背景制作や文章校正など定型作業の自動化に使う人は9.3%、ラフや下書きに使う人は4.1%、作品の仕上げに使う人は2.8%でした。学習データの同意は、事前許諾制を望む人が61.6%、著作権法改正で原則禁止を求める人が26.6%でした。

この調査は絵を描く人の危機感を強く反映しています。イラストや漫画以外のフリーランス全体の状況として読み替えることはできません。

作業時間は62%が削減でも月収増は16.13%にとどまる

フリーランス支援などを手がけるLiKGが2026年7月16日に公表した調査によると、フリーランス200人のうち日常的に生成AIを活用している人は24%、一部業務で活用している人は20%で、継続利用は計44.5%でした。試したことはあるが継続していない17.5%を含めると、6割超に利用経験があります。調査時期は2026年5月12日から13日です。

AI活用者124人に1案件あたりの作業時間を尋ねたところ、50%以上減った人は17%、20〜50%未満減った人は44%で、計62%が20%以上減ったと答えました。活用が多い用途は情報収集・リサーチの69%、企画・構成設計の25%、執筆の21%で、調査や下書き、整理の工程に集中しています。

一方で月収の変化は、大幅に増加1.61%とやや増加14.52%を合わせて16.13%が増加、変わらない75.81%、減少8.06%でした。月間の対応案件数も、増加23%、変わらない71%でした。作業時間が減っても、その分の時間が追加の案件獲得に直結していない実態が表れています。

制作や執筆、デザインなど納品物で報酬が決まる契約では、短時間で終わることが単価の見直しにつながる場合があります。時間の短縮と収入の増加を同じものとして扱うことはできません。

契約書の明記は4.0% 許可と活用のずれがトラブル要因に

ランサーズが2025年12月5日に公表した調査によると、同社に登録するフリーランス319人の約7割が業務で生成AIを活用しています。調査時期は2025年11月3日から7日です。成果物の質が上がった、作業量が増えた、納期が短縮されたという声が寄せられました。

同じ調査で、生成AIを使うフリーランスのうち発注企業に許可を確認している人は3割未満でした。フリーランスの活用を許可している企業は34.6%、契約書で許可している企業は3.8%で、契約書に明記している企業は企業調査全体の4.0%でした。決めていない企業も4割を超えています。AI関連の契約条項整備が必要と答えた企業は76.9%に上りました。

生成AIを使った成果物の権利に不安を感じたことがあるフリーランスは6割を超えました。今後も生成AIを活用したい人は8割を超えています。フリーランスと企業の双方で、今後求める制度や支援の最多はAI成果物の法的整理でした。

ランサーズは調査結果を受けて、発注時に生成AIの使用可否や利用範囲を取り決める発注書フォーマットの無料配布を始めました。使うかどうか以前に、使う場合の条件を発注書に書くことが、権利トラブルの防止につながります。

単価を分けるのは上流工程とAI活用の組み合わせ

フリーランスエンジニアの調査では、AI活用と単価の相関が表れています。ファインディが2026年3月11日に公表した調査によると、同社のFindy Freelanceに登録するIT・ウェブのフリーランスエンジニア265人の平均月単価は約80万円、時間単価は5319円でした。調査時期は2026年1月23日から30日です。

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コードの50%以上を生成AIで作る層の平均月単価は84万円前後で、活用度の低い層より約10万円高くなりました。81.9%がAIで生産性が上がったと答えた一方、生産性が上がった層のうち直近1年で月単価が上がったのは約4割でした。AIによる生産性の向上を、高単価案件への移行や付加価値の提供に結びつけられるかが分かれ目になっています。

LiKGの調査で収入が増えた20人に理由を尋ねたところ、対応案件数が増えた・高単価案件を獲得できた人が40%、上流工程の業務が増えた人が40%でした。対象が20人と少ないため全体の傾向として断定はできませんが、企画や提案、ディレクションなど発注者との意思決定を含む領域へ業務を広げた人が収入増につなげています。

単に制作できるだけでは差別化が難しくなり、専門領域への特化や課題解決の提案が報酬を左右します。AIを使う作業の速さと、発注者が対価を払う価値は別の場所にあります。

発注側は制作量を増やしながらAI主体を見込む

発注側の需要自体は減っていません。サイバーエージェントと調査機関デジタルインファクトが大手広告主100社の出稿担当者を対象に2025年6月に実施した調査を2025年9月に公表した内容をAgenda noteが報じたところによると、近年のクリエイティブ制作全体が増えたと答えた企業は69%、今後3年で増えると思う企業は59%でした。

クリエイティブ制作で生成AIを継続的に活用している企業は54%でした。活用用途はアイデア出しの84.4%、コピーやテキストの自動生成の68.8%、画像・イラスト生成の51.6%の順でした。現在活用していない担当者のうち78.3%が今後は活用したいと答えました。3年後の制作では、広告やSNS投稿の動画で58.0%、広告バナーや静止画で50.0%の企業が、制作の主体が人よりAIになると予想しました。

海外のフリーランス市場でもAI案件の拡大が報告されています。UpworkのResearch Instituteが2025年4月に公表したFuture Workforce Indexでは、米国の知識労働者の28%がフリーランスで働き、2024年の総収入は1.5兆ドル、AI関連の取扱高は前年比60%増でした。2026年2月の需要技能報告では、AI活用技能の需要が前年比109%増、AI動画生成・編集が329%増でした。いずれも同社の市場内の指標で、日本の報酬相場と直接比較はできません。

クリエイティブフリーランスに求められる仕事は、納品物の量産から、企画の方向づけや品質の見極め、発注者との合意形成へ移っています。契約書にAIの扱いを書き、学習データの許諾や成果物の権利を確認することが、継続して仕事を受ける条件になっています。

**出典**

出典・参考リンク

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