広告

法人AI活用

東京ガスがKARTEで顧客接点を再設計 自由化時代のエネルギーDXの最前線

デイリートピックス編集部公開: 2026/10/05約4分で読めます0 views
広告

東京ガスが接客プラットフォームのKARTEとデータ基盤のKARTE Datahubを導入し、デジタルでの顧客コミュニケーション強化に乗り出している。電力・ガスの自由化で選択肢が広がるなか、長年培ったリアルな接点にデジタルの接点を組み合わせ、顧客体験の維持と拡大を狙う取り組みだ。

エネルギー業界では料金比較や手続きのオンライン化が進み、顧客行動が大きく変わっている。対面の検針や保安点検、コールセンターといった従来の接点だけでは、顧客一人ひとりの状況に合わせた提案が難しくなっている。東京ガスの事例は、大手インフラ企業がデータを軸に接点をどう作り替えるかを示している。

電力・ガス自由化が変えた顧客接点

電力小売りの全面自由化と都市ガス小売りの全面自由化を経て、家庭や法人の顧客は供給会社を自由に選べるようになった。料金プランやセット割引、省エネ提案、暮らしに関わる付帯サービスまで競争軸が広がり、企業には選ばれ続けるための情報発信と手続きの分かりやすさが求められている。

東京ガスは大手の都市ガス事業者として、保安や供給の信頼を基盤に事業を続けてきた。一方で、新規参入や既存事業者同士の競争が激しくなり、顧客との関係を保つには契約時や引越し時、料金見直し時といった節目で適切に接点を持つ必要が生じている。デジタルチャネルの整備はそのための土台になる。

リアルの強みにデジタルを足す設計

プレイドの導入事例ページによると、東京ガスは長年の強みであるリアルな接点に加え、デジタルでの顧客コミュニケーションを強化する方針を掲げている。営業員や作業員による訪問、ショールームやイベント、電話対応で築いてきた信頼を生かしながら、ウェブサイトや会員サイト、アプリでの行動データを結びつける考え方だ。

エネルギー供給では開栓や機器修理、定期保安点検など現場での接点が多い。こうした機会で得られる顧客の声や利用状況をデジタル側の行動と突き合わせて理解できれば、必要な情報を必要なタイミングで届けやすくなる。リアルとデジタルを分断せず、一つの顧客体験として設計する点が特徴だ。

KARTEとDatahubで高速PDCAを回す

導入したのは、ウェブサイトやアプリ上の顧客行動をリアルタイムに捉えて施策に生かすKARTEと、社内外のデータを集約して活用しやすくするKARTE Datahubだ。閲覧や申し込み、問い合わせといった行動データを起点に、表示する案内や誘導を切り替え、申し込み完了率や手続きの離脱改善などに取り組める構成になる。

広告

Datahubの役割は、接客の実行とデータ整備を切り離さないことにある。顧客属性や契約情報、手続き履歴などを接客ツールとつなぐことで、現場の担当者が専門的な抽出作業を挟まずに施策を試せる。事例ページでは高速PDCAがキーワードとして掲げられ、小さな改善を素早く繰り返す運用が想定されている。

導入事例では業種をエネルギー、規模を5000名以上と位置づけ、全社規模のDXとして進めていることが分かる。大規模組織では部門ごとにデータやツールが分かれがちだが、共通基盤の上で接客と分析を回すことで、支社や部門をまたいだ知見の共有もしやすくなる。

5000人超の組織で進めるDXの現実

従業員5000名以上の企業でデジタル施策を広げる際の課題は、ツールの導入そのものよりも運用の定着にある。エネルギー事業は保安や料金、設備に関わる専門性が高く、デジタル部門だけで顧客対応を完結できない。現場部門と連携しながら、使えるデータの範囲や接客のルールを整える作業が欠かせない。

KARTE Datahubを間に置く形は、現場とデジタルをつなぐ中間層として機能する。顧客情報を一カ所に集めて加工し、接客に必要な形で渡すことで、各部門が同じ顧客像を見ながら施策を考えられる。権限や利用目的を整理したうえでデータを扱うことが、大規模DXの前提になる。

暮らしのインフラが目指す顧客体験

エネルギー会社のデジタル化は、料金や手続きの効率化にとどまらない。省エネのアドバイスや機器の買い替え提案、停電や災害時の案内、暮らしの見守りといった領域まで広がっている。顧客のライフイベントや季節の変化に合わせて情報を届けるには、行動データと契約データを組み合わせた運用が有効だ。

東京ガスの取り組みは、安定供給という公共性の高い事業と、選ばれるための顧客体験づくりを両立させる試みだ。リアルな接点の信頼を土台に、デジタルのきめ細かさを積み重ねる方向は、他のインフラや地域サービスにとっても参考になる。高速PDCAで何を変えたのか、今後の運用の積み重ねが注目される。

出典・参考リンク

広告

あわせて読みたい

生成AI活用プロダクト2026/10/050 views

Gmail×Gemini連携が進化 メール要約と下書き作成で変わる仕事の進め方解説

Gmailに組み込まれたGeminiのメール要約と下書き作成を中心に、ドライブやドキュメントとの横断活用、管理機能まで実務での使い方を整理。サイドパネルからの文脈を引き継ぐ操作と確認前提の運用で業務効率化を進める要点を解説。